TPPに反対していたメディアは何処へ

 

「TPP反対」

「TPP は日本を滅ぼす」

 

多くのメディアで、TPPへの批判が吹き荒れた時期があった。

 

個人的に私も反対だ。

何より賛成する理由を生活基盤の中に持っていない。

 

商品が安くなる利点はある。けれど、危険とともに農家の苦しみとともに安くなるものなど受け入れれない。

 

だから、いくつかの批判を繰り広げるニュースや新聞を応援していたんだ。心の中でだけど。

 

そして、転機は訪れる。

TPP 加入が決定しながらも、批判するメディア。うおーそうだそうだ!と思う私。

 

そんな中、トランプ氏が大統領に当選し、就任した。

 

TPP 離脱を決め込むちょいワル大統領。

そして、もっとアメリカに都合のいい二国間条約にしようと言い出す。

 

問題はここにあった。

今までTPP を批判してしたメディアがTPP を離脱するトランプを批判しだしたのである。

 

目を疑った。

二国間条約や離脱を批判するということは、必然的にTPP を肯定する形をとる。

 

今やトランプ批判のためには何でもやるといった姿勢である。

 

あれ?

TPPに反対していた姿勢はどこへ。。。

 

確かに、二国間条約はTPP よりさらにアメリカに都合のいい内容である。批判するのは的を射ている。

 

しかし。。。離脱を批判するのはあまりにもいただけない。

 

 

記事を書くにあたって、どの事実を選ぶかで方向性が出る。客観的な正しさなどどこにも存在しないのだ。

 

だからこそ、自分がどこにいて、問題をどう見るかという主観性が大切になるのだ。感想ではダメだろうけど。

 

だったら、メディアの立ち位置はあまりにも安定していない。

 

とりあえず何かを批判する。くらいの姿勢しか持っていないように見える。

 

ジャーナリズムの本質が批判することだけなはずがないじゃないか。

 

これまでジャーナリズムは事実を世の中に暴露し、社会正義を実行して来た側面を持つ。

 

革命にだって関与した。もちろん戦争にも。それほど主観的かつ実効的な役割を果たしてきた。

 

これはあかんから、こうしよう。

という姿勢が常にあったのだ。

 

いまのメディアをみていると。それすらない。

戦争の反省だとか言って権力批判を行う。

 

いいことなのだろう。

 

けど、言ってることがコロコロ変わる言論機関の言論を誰がどうやったは信じれるのか疑問である。

 

日本の記者の肩書きは、ジャーナリストではなく、ライターなのかもしれない。。。