新卒2年目日記① 「メーカー営業から見る経済」

 

この4月より仕事が増え、自分の力の無さに焦っている新卒2年目です。

 

英語もろくにできないのに海外企業の社長に挨拶とか。。。

 

「2年目だから仕事を増やそう」という周りのご厚意であれば、フォローしていただきやすく、最高の環境なのですが。。。

 

現状は会社が厳しいので、いろいろとやることが増えていっている状況です。

 

日経平均株価は上がったり下がったりを繰り返し、日本は不景気になったと言われないように、どこの企業も必死に仕事を探し、現状とは離れた努力目標で予算を組んでいるところが多いです。

 

最近はニュースだけではなく、商社さんと話していても「中国経済がこわい。。。」との言葉を聞きます。

世界の工場となっている中国で生産が落ち込むということは、今後の経済は明るくないことを指します。

 

それに加えて、Brexitブレグジット:イギリスのEU離脱)の不安がある商売もあるから大変です。

 

私はBTOBメーカーに勤めているのですが、結局のところ世界の消費者需要が落ちると、各BTOC企業は生産を抑えなければならなくなります。売れもしないのに作りすぎると在庫が溜まり、保存する場所とお金がかかってしまうので。。。

 

そしてBtoCメーカーが生産を抑えるということは、そこに製品を収めているB to B企業の出荷数量も下がることに繋がります。

 

私の勤める企業のような企業向けに製品を収める企業では、消費者向けに製品を製造する企業群の生産が落ちれば、必然的に落ちるようになっているのです。

 

そんな中、出荷数量を維持しろ!値上げしろ!と言われても厳しいものがあるのですが。。。

 

そんな会社に勤める営業の私からみて、今後経済が上向くことは今は考えにくい。

 

なぜなら、数量が出なければ、工場の努力で生産性向上を行うこととだって、無駄にならかねません。本来今より多くのものを効率よく生産することを趣旨とすることが多い中、少なくなっていく製品の生産効率を上げたとしても、その製品の採算は約なるかもしれませんが、工場の稼働時間が効率化のために減り、現場で空きが出てきます。ならば空いた分は必要ないので人員を削減することにつながり、量が増えた時の対応はできない。いきなり量が増えたら残ってる人でカバーするので、仕事量が増えまた生産効率が悪化した状態になるという悪循環が見えてるのです。

 

ロングテール戦略的で多品種を扱うなら別ですが、製造業の弱点は一つの製品を製造するため専用のラインと人員がいること)

 

私の働く企業群がきつくなると、さらに小さい企業にしわ寄せがされます。

 

うちは値上げをしないと会社がもたないから値上げをする。お客様は、うちの製品がスペックインしているので、どれだけ抵抗しても、うちが最終的に製品供給をストップするところまで考え出すと値上げを飲まなければならない。ただうちのお客様が納入する大企業は仕入れ価格を変えないので、間に挟まれる企業が費用負担することになる。なのに消費が減退し、納入先の大企業からの受注は減り、お金が入らなくなり経営が傾く。うちのお客さんの経営が傾くとうちはその分製品を出せなくなり、販売数が減少。そしてうちもさらに傾き、うちにものを売っているところから買えなくなり。。。とサイクルを進んで行きます。

 

そんなことは目に見えているのですが、今の経済はその実態を直視せず、みんなが気合で理想を予算化し、そうなることを信じて経済活動を行う。

 

理想と理想がぶつかると何処かにはしわ寄せが行きます。

 

時限爆弾を押し付けあっている企業がひしめきあっている。そんな経済が今の私からみた経済です。

 

誰が持ってる時に爆発するのだろう。。。